北角裕樹さん「鳥の羽根とコーヒーでメモを残す」


ミャンマーで拘束、過酷な体験を振り返り問題解決を訴える

北角裕樹さん「鳥の羽根とコーヒーでメモを残す」

ミャンマーでの収監時、鳥の羽根とコーヒーを使って書いたというメモを見せる北角裕樹さん=21日(日本外国特派員協会公式ユーチューブより・時事)

 ミャンマーの刑務所に収監され、帰国したフリージャーナリストの北角裕樹さん(45)が21日、日本外国特派員協会主催の記者会見に臨み、同国の問題解決に向け「適切な時期に勇気を持って外交カードを切っていただくことが必要だ」と日本政府に訴えた。鳥の羽根をペン代わりにしてメモを残すなど、拘束時の過酷な体験も語った。

 北角さんによると、収監中は最高気温が40度を超える日もあり、約10平方メートルのれんが造りの独房は「夜になっても暑く、苦しんだ」という。ペンの持ち込みは許されず、状況を記録するため「インスタントコーヒーを濃くしたものを使い、鳥の羽根で紙の切れ端にメモした」と振り返った。

 日本の国民には「小さな形でも関与してほしい。街頭でビラ配りをしているミャンマー人を目にしたら、足を止めて話を聞く。『頑張ってね』と一言声を掛けるだけでも力になる」と呼び掛けた。

 北角さんは14日に解放され帰国。新型コロナウイルス対策の隔離期間のため、会見には自宅からオンラインで参加した。