緊急事態宣言の沖縄、人影がまばらな国際通り
観光地閑散、飲食店から諦めの声、政府や県に対策を要求
新型コロナウイルス対策で緊急事態宣言の対象となる沖縄県。那覇市の観光地では21日、大型連休中に多く見られた観光客の姿はまばらだった。飲食店などからは諦めの声が上がり、抜本的な対策を政府や県に求める意見も聞かれた。
国際通り沿いの居酒屋の店長(24)は「営業時間の短縮要請を守らない店に客が集中してあふれ返っている。守らない店をどうにかしないと、緊急事態宣言をしても意味がないんじゃないか」と首をかしげた。
コロナ禍以前は県外や外国からの観光客でにぎわった第一牧志公設市場も閑散とした状態。飲食店を経営する上原寛美さん(74)は「急に休業要請されると、仕入れた酒や食品のロスが多く出てしまう」と肩を落とした。宣言発令が遅過ぎるとし、「大型連休前に出していれば、こんなに感染者が出ることはなかったのに」と語気を強めた。
同市場で鮮魚店を営む花城綾さん(45)は「宣言後に減っても、解除してまた増えることの繰り返し。ワクチンが早く行き渡るのを待つしかない」と諦め顔だった。