「鎮座百年祭」厳かに 東京・明治神宮


祭」を執り行うため入場する神官たち=1日午前、東京都渋谷区の明治神宮(森啓造撮影)

「鎮座百年祭」を執り行うため入場する神官たち=1日午前、東京都渋谷区の明治神宮(森啓造撮影)

 明治天皇と昭憲皇太后を祀(まつ)る明治神宮(東京都渋谷区)は1日、創建から100年を迎え、「鎮座百年祭」を行った。新型コロナウイルス感染症対策で、祭典の招待客は10年前の九十年祭の半分以下に抑えられた。

 天皇陛下からの供え物である「御幣帛(ごへいはく)」が捧(ささ)げられたほか、「東游(あずまあそび)」という舞や、明治天皇の御製(和歌)を題材にした新作の神楽舞「常久(とこしへ)の舞」が納められた。宮司が読み上げた祝詞の中には、新型コロナウイルスの収束を願う内容が盛り込まれていた。

 また奉祝行事として、10月30日から11月1日までの3日間、夜間特別参拝が行われ、参拝者が奉納した奉祝献灯「夢鈴」や、全国のボランティア団体による灯(あか)りが夜の境内を彩っていた。このほかにも、百年祭記念事業として、御社殿群の修復工事や明治神宮ミュージアムの新設、内陣御屏風(びょうぶ)の新調などが行われている。

 明治神宮は1920年(大正9年)11月1日に創建された。太平洋戦争の際、空襲で本殿などが焼失し、58年に再建された。