共産主義の復活を許すな

 日本から共産党は消滅しようとしている。しかし、共産党は野党共闘を進めることによって復活を画策している。万が一、共産党の政権入りを容認する野党共闘が選挙で多数派となり、共産党が連立与党になれば、それだけで入党を希望する人も出てくる。日本共産党の復活を許してはならない。共産主義に対する戦いの手を緩めてはいけない。

 マルクスの著作はそこにある。将来にわたって誰でも読むことができる。いつ、マルクスの著作に触れた若者が、「マルクスに帰れ」をスローガンに、新マルクス派を名乗って共産主義思想を広めるか分からない。新カント学派、新プラトン学派の例などある。

 まさに共産主義は恐ろしい思想であった。大学のキャンパスで、共産党が部落差別反対の講演会を企画し会場設営をしている。そこに、極左集団が押し掛けて来て、「エセ差別反対集団の企画を粉砕する」と叫んで会場を破壊し講演会を中止に追い込む。共産党も極左を「ニセ左翼暴力集団」と呼び根絶を訴える。

 まさに共産主義は恐ろしい思想であった。中国では、文化大革命の時、東京大学に相応する北京大学などの入学試験に、「私は親の手伝いで農作業に忙殺され、試験問題が分かりません」と書いた受験生が合格し、試験に満点であった受験生がブルジョアの子として不合格となる。日本でも、大学の極左活動家の学費に、自治会費が流用されることがあった。

 まさに共産主義は恐ろしい思想であった。「民主主義」や「人権」と言った語句は、共産主義社会では存在しなくなるとされたために(共産主義社会ではすべての人が望むものを手に入れられるようになるので、戦争も争いも人権弾圧もなくなり、民主主義や人権といった概念も存在し得なくなる)、中国の文化大革命の時、「民主主義」や「人権」を口にする者は、右派として吊(つる)し上げられた。

 青年は純粋である。だからこそ怖い。マルクスの若い頃の著作である『ドイツ・イデオロギー』や『経済・哲学手稿』には、理想の世の中を求める情熱が見受けられる。将来、マルクスに感化された青年たちが、マルクスの思想の実現に突っ走る可能性を否定できない。

 日本民主青年同盟の増加が懸念されている。昨年期、民青は全国で1057人増加した。民青は15歳から加盟できるが、東京だけでも例年の倍の高校生を加盟させている。若い人たちは、共産党の主張する「人権」や「平和」に惹(ひ)きつけられるのであろう。

 いま一度、すべての国民が共産党の正体を知る必要がある。共産主義思想は、強制収容所や粛清、人為的な飢餓などで、世界中で無実の人間を最大で2億人殺害した。二度とそのような悲劇を繰り返してはならない。

 恐ろしい主義を見抜いた米国やドイツは、共産党を非合法化した。日本政府は、共産党について今なお破壊活動防止法に基づく調査対象団体であり、暴力革命の方針に変更はなく、日本で暴力主義的破壊活動をした疑いがあるとの立場だ。が、これでは弱い。今からでも非合法化すべきである。