宮古島市議の不適切表現
沖縄発のコラム:美ら風(ちゅらかじ)
宮古島市の石嶺香織議員(36)が自衛隊をまるで「レイプ集団」であるかのように表現したことが波紋を広げている。
石嶺氏は福岡県出身。宮古島市長選と同日の1月22日に行われた市議補選で、宮古島への“ミサイル新基地建設”反対を公約に掲げて初当選した。
9日付で自身のフェイスブック(FB)上に「陸上自衛隊が宮古島に来たら、絶対に婦女暴行事件が起こる」と綴(つづ)った。また、陸自が米国で行った海兵隊と合同の離島奪還作戦のニュースを取り上げ、「海兵隊からこのような訓練を受けた陸自が宮古島に来たら、米軍が来なくても絶対に婦女暴行事件が起こる」と自衛隊を悪意を持って一方的に批判するコメントを続けた。
ところが、これを批判する書き込みが殺到。また、市議会や市役所にも内容を批判する電話が多く寄せられた。そのため、石嶺氏はFB上で釈明した後、投稿を削除。12日には後援会のFBでこう釈明した。
「投稿の文章は、事実に基づかない表現でした。お詫びして撤回いたします。申し訳ありませんでした。
今、南西諸島には離島奪回作戦を想定した陸上自衛隊の配備が計画されています。(中略)米軍による事件事故が多発していることへの強い不安と、陸上自衛隊が海兵隊の訓練を受けていることを結びつけ、不適切な表現をしてしまいました」
ただ県民の多くは「釈然としない」と言う。確かに石嶺氏は、記者会見でも不適切な表現だったと謝罪したものの、自衛隊に対しての直接の謝罪がなかったからだ。そのことに多くの県民は疑問を抱いている。
市議会は21日の定例会で石嶺市議に対する辞職勧告決議を賛成多数(賛成20、反対3)で可決した。(T)