荒れる成人式と反基地運動


沖縄発のコラム:美ら風(ちゅらかじ)

 沖縄県では今年、男性8908人、女性8272人の合計1万7180人(沖縄県調査)が成人の仲間入りをした。沖縄の成人式と言えば、毎年のように「荒れる成人式」が全国的に注目されてきた。派手な色の羽織をまとい、髪型はリーゼントか剃(そ)り込みで、式典後に暴れるのが恒例だ。

 新成人が暴れる場所で有名なのが、那覇市の国際通り、首里城、沖縄市のコザゲート通り、北谷町のアメリカンビレッジだ。オープンカーやトラックを派手に改造し、クラクションを鳴らしながら、時には信号無視して走る姿が目立つ。

 今年も県内一にぎやかな国際通りには新成人が集結していた。幅の狭い道路を横に並んで占拠したり、目立つようにタバコを吸ったり、酒を飲んで大声で叫んだりと、とにかく目立とうとしていた。数多くの機動隊が動員され、暴れようとする新成人を懸命に抑え込んでいた。

 一方、荒れた成人式のイメージを変えたいという思いで、清掃活動をした新成人も現れるようになったことは特筆すべきだ。清掃活動をした一人は「毎年、暴れる姿だけがクローズアップされるが、自分たちは違う。連中と一緒にされるのは迷惑だ」と話していた。

 秩序を乱す新成人が多くても、逮捕者の数はさほど多くない。警察はだいぶ大目に見ているのだろうか。今年は、6人の新成人が逮捕されたが、いずれも道路交通法違反の容疑だ。

 同じく「荒れている」のが反基地運動だ。名護市辺野古のキャンプ・シュワブのゲート前では、歩道上に違法工作物の設置、路上の座り込み、無断駐車など、公然と道路交通法違反が行われている。

 新成人には周りに迷惑を掛けることのない大人になってほしい。(T)