沖縄県環境部が軽石活用のアイデアを募集


沖縄発のコラム:美ら風(ちゅらかじ)

 「沖縄県環境部では、海底火山の噴火に伴う漂流軽石の利活用について、民間事業者等が有するアイディアを募集します」

 小笠原諸島の海底火山から噴出した軽石が沖縄県の沿岸に大量に押し寄せている問題で、県は軽石の活用方法のアイデアを幅広く県民から募集している。募集期間は11月24日~12月8日まで。

 県はこのほど、軽石の対策会議を開き、県の基本的対処方針を決定した。そのうちの一つは、「回収した軽石の利活用の方法について、早急に確認、開発するとともに、民間などのアイデアも活用し、多様な方法を実現するために必要な措置を行う」というものだ。

 それ以外では、①影響を最小限に抑えるためあらゆる機関と連携して回収・利活用を進める②利活用の方法について国や研究機関の情報収集を行う――ことなどが確認された。

 会議では、県が軽石の塩分濃度について簡易検査を行った結果、濃度が高く、植物などに触れると枯れてしまうとの報告があった。塩分以外の有害物質はほとんど基準値以下だが、簡単に塩分を除去できないことから、活用法は限られてくるだろう。

 軽石が流れ着いたばかりの11月上旬ごろは、園芸や農業で活用できるのではないかと、それなりに軽石需要があり、メルカリなどのフリーマーケットサイトで高値が付くこともあった。

 誰もが思い付く軽石の用途は、かかとやひじの角質落としだろう。また、古代ギリシャ人は、ムダ毛の処理に軽石を使っていたという記録がある。今でも、ムダ毛処理のために軽石を使う人がいると聞く。掃除用のたわし代わりに使う人も筆者の周りにいる。いずれの用法も強くこすると体や物を傷つけることになるため、注意が必要だ。

(T)