玉城デニー知事が謝罪、コロナ禍のBBQで炎上


沖縄発のコラム:美ら風(ちゅらかじ)

 ゴールデンウイーク(GW)の大型連休が明け、沖縄県の新型コロナウイルス新規感染者数は15日まで5日連日で100人を超えている。14日は金曜日として過去最多の134人、15日には過去2番目に多い160人の陽性者を記録した。心配なのは、感染力が強い変異株が増えていることだ。

 県が推計した連休中(4月29日から5月9日まで)の入域観光客数は10万7477人。玉城デニー知事は沖縄に来ないよう呼び掛けることはなかったが、県民に対し、県外客との食事や大人数での会食を避けるよう呼び掛けていた。

 その矢先の出来事だった。玉城知事は5日、自身の会員制交流サイトのツイッターで、自身と妻の実家で親族とバーベキューをしたと発信した。これに対し批判が殺到すると、玉城知事は「ツイートは反省して削除します」とコメントしてツイートを削除した。

 県は、「屋外でのバーベキューでの感染事例も確認している」として、歓迎会、模合(もあい)、ビーチパーティーなどを自粛するよう求めており、会食についても「同居家族等と少人数(4人以下)かつ短時間で」と呼び掛けを強化していた。

 「4日は自宅で、5日は妻の実家で、それぞれ屋外で」パーティーを行い、同居家族に限らず6人が参加したことを明らかにした。「深く反省している」と謝罪しながらも、「あくまでも家族の食事の範疇(はんちゅう)」と弁解した。

 知事は自らが定めたガイドラインを無視した形だが、これについて誰もが納得する明確な回答はなかった。

 まん延防止措置が月末まで延長しているが、大型商業施設はかなり混雑しており、フードコートには大きな声が響くなど、緊張感が伝わってこない。知事は自ら襟を正して行動してほしい。(T)