GoToキャンペーンと地域割で実質無料
沖縄発のコラム:美ら風(ちゅらかじ)
新型コロナウイルス感染拡大で落ち込んだ観光業の回復に向けて、GoToトラベルのキャンペーンが東京を含めて全国展開されている。24日から東京都民の都内旅行への割引キャンペーン「もっとTokyo」が開始され、二つを併用すれば実質無料に近い料金で泊まれると話題だ。
実は、沖縄でも同様のお得な宿泊キャンペーンは夏に実施されていた。那覇市は7月から9月にかけて、市民を対象に市内のホテルに5千円割引で泊まれるキャンペーンを行った。一泊5千円の部屋の場合、消費税分だけ負担する仕組みだ。
このキャンペーンは、宿泊時に市内の飲食店と土産店でそれぞれ千円が割引されるクーポンももらえる。事実上、最大7千円の割引だ。当初は市民限定のサービスだったが、7月31日、県民全体に対象が拡大された。
これを利用しない手はない。那覇のホテルは宴会や飲食で利用する程度で宿泊したことはなかった。
今回利用したのは温泉付きのリゾートホテル。ある程度の自己負担分は覚悟していたが、チェックインの際、政府のGoToトラベルと併用できることが分かった。二つのキャンペーン適用のため、ホテル職員は、チェックインでの煩雑な手続きに混乱している様子だった。
結果、2人分の1泊の負担額は千円にも満たなかった。もらったクーポンでランチとショッピングも楽しむことができ、すっかり観光客気分を味わうことができた。
宿泊したホテルでは、県民の宿泊者は少数派だった。職員に尋ねると、「県民に十分に情報が浸透していないのでは」という返事だった。宿泊や外食、ショッピングなどのGoToキャンペーンは情報が不足しているか錯綜しており、当事者の多くが混乱している感は否めない。
(T)