「中1ギャップ」の防止策は? 子供支える保護者の役割大切


◆ きょういく Q&A ◆

「中1ギャップ」の防止策は? 子供支える保護者の役割大切

学年別不登校児童生徒数

  「中1ギャップ」とは、どういうこと?

  小学生が中学に進学した時、新しい環境になじめないことから、不登校やいじめが急増するなど、さまざまな問題が出てくる現象のことです。

  原因は何ですか。

  中学生になると、勉強の面では科目数が増え、教科ごとに別々の先生から授業を受けるようになります。授業の進め方やノートのとり方も違うため、戸惑うこともあるでしょう。

 また、中間・期末テストで点数や成績もつき、学力の差が見えてくることにショックを受ける生徒も少なくありません。そうしたことから、学校に適応できない生徒が不登校や引きこもりになるケースも出てきます。

  人間関係の影響も考えられますね。

  部活などで先輩と後輩の関係も出てきます。異なる小学校出身同士が新しく人間関係を結ぶため、それまでの友達関係が崩れたり、新しい友達を作れなくなり孤立してしまう恐れもあります。

 成長期に入り、体格の違いも激しくなり、体格の優れた生徒から劣った生徒への暴力を伴ういじめも増える傾向があります。

  防ぐために気をつけたい点は。

  文科省の学年別不登校児童生徒数の調査によれば、小学6年から中1にかけて、不登校は急増しています。ギャップの早期発見・解決には、中学進学前に、家庭や地域で子供たちの生活を見つめ直し、進学先の中学校の情報を集めて準備しておくとよいでしょう。何かあった時、受け止め支える存在として、保護者の役割が大切です。