大学生活の重点とスマホ平均利用時間
第50回学生生活実態調査(昨秋、全国30大学学部生約9200人対象)によると、大学生の1日のスマートフォン(スマホ)利用時間は平均163.6分に上る。
1日3時間もスマホに費やす一方、授業時間以外の予習・復習・論文などに費やす勉強時間は1日56.7分。大学以外の平均勉強時間24.8分を合わせても1時間半にもならない。
「アルバイト就労している」「大学滞在時間が短い」「大学生活が充実していない」「通学時間が長い」といった学生ほどスマホ利用が増える。また、大学生の平均読書時間は31.7分、読書「0」の割合も4割に上る。
仙台市教育委員会と東北大学加齢医学研究所の共同調査「学習意欲の科学的研究に関するプロジェクト」では、自宅勉強2時間以上でスマホ4時間以上の生徒より、自宅勉強30分未満でスマホゼロの方が成績が良いことが分かった。スマホ利用が1時間を超えると成績は右肩下がり。長時間スマホによる脳機能低下が明らかになってきた。
大学全入の上に、小学生より読書時間が少なく、勉強時間の2倍以上をスマホに費やす。大学生の知性の劣化も頷ける。スマホ依存の生活にさせないために、卒業基準の厳格化など、大学側の対策が必要だ。