公立「中高一貫」校が急増、都は「小中高一貫」設置へ
中高一貫教育制度がスタートして14年。平成24年度の中高一貫校は公・私・国立合わせて441校に広がった。平成25年度以降に19校設置予定なので、国の設置目標500校に到達する日も遠くはない。
441校のうち公立の中高一貫校は実に184校。そのうち東京都は最も多い18校設置しているが、今年新たに公立初の小中高一貫校を設置する方針を打ち出した。政府の教育再生実行会議の「6・3・3制」見直し検討会では「4・4・4制」導入を打ち出しており、小中一貫の「義務教育学校」の創設も検討している。
教育の強さは制度の違いによるところが大きい。OECD(経済協力開発機構)の学力調査で世界一のフィンランドは、1998年の基礎教育法改正により、新設学校は基本的に9年制の総合学校(小中一貫教育校)として設立されている。フィンランドには小中高一貫の学校も珍しくない。
一貫教育によって「小1プロブレム」や「中1ギャップ」といった問題の改善、さらに受験勉強によるロスがなくなる。東京都は「4・4・4制」導入を検討、平成29年度の開校を目指す。制度改革を牽引する東京都の動きに注目したい。