高校1年生の半数に「ネット上だけの友人」


高校1年生の半数に「ネット上だけの友人」

一度も会ったことがないSNS上だけの友人数

 ネットの利用から犯罪被害に遭う子供が増えているが、高校1年生のほぼ半数に、インターネットの交流サイト上だけで付き合う「一度も会ったことのない友人」がおり、「11人以上いる」生徒も2割に上ることが分かった。総務省が先月発表した「平成26年度青少年のインターネット・リテラシー指標等」調査で、全国22の国公私立高校1年生約3700人を対象に行われた。

 これによると、88.1%の生徒がスマートフォン(スマホ)を持ち、使う時間が「2時間以上」は平日56.9%、休日では73.5%。「3時間以上」は34.0%と50.3%、「6時間以上」も8.2%と15.7%で、長時間に及ぶ。それに伴う睡眠不足も深刻だ。

 この調査はネット・リテラシーの向上を目的としたテストの一環で、ネット上の危険への対処や適切なコミュニケーション能力などは年々向上している(平均正答率は70.2%)。その一方で、スマホや交流サイトを利用する際の「家庭のルールがある」は41.7%と半数以下だ。

 交流サイトの利用などで犯罪被害に遭う子供は昨年1293人、今年上半期もすでに698人に上っている。“顔が見えない”ネットの危険性に親が注意を払い、子供たちに繰り返し教育していかざるを得ない状況がある。