親との関わり深いほど育てられる子供の道徳観
保護者の関わりが深いほど、子供の自己肯定感や道徳観を育てる――。国立青少年教育振興機構が3月に公表した「青少年の体験活動等に関する実態調査」(平成24年度実施)で、このような結果が出ている(小中高の児童生徒約1万8000人と保護者約1万6000人対象)。
「毎朝、きちんと朝食を食べる」「ルールを守って行動する」「あいさつする」など基本的生活習慣を身に付けさせることを含めて、保護者の関わりが深いほど子供は自己肯定感(「今の自分が好きだ」など)を持ち、道徳観や正義感(「電車やバスで席を譲る」「友達がわるいことをしていたらやめさせる」など)も強い。
また、「家の人にほめられること」が多い子供も、自己肯定感が高くなっている。
同調査ではこれまで、自然体験(「海や川で泳いだ」など)や生活体験(「小さい子供を背負ったりした」など)が子供の自己肯定感や道徳観を高めるという結果が出ているが、今回は保護者との関わりの深さが子供の人格形成に大きな影響を与えることを示した。
もちろん、保護者にとっては親としての心が大切。共働き、長時間保育など家族の生活様式が一部変化する中、何より親子の関わりを深めることの大切さを自覚したい。