将来に希望持てぬ若者「自分に満足」は5割以下
2014年版「子ども・若者白書」によると、日本の若者(13~29歳)は「自分の将来に明るい希望を持っている」割合が61.6%、「自分が40歳頃には幸せになっていると思う」も66.2%と、他国(韓、米、英、独、仏、スウェーデン)と比べて突出して低い。
一方、日本は、結婚し家庭を築きたいという思いでは高い割合を示すが、幸せな将来像を抱くのは少ない。そこには若者を取り巻く社会状況の厳しさがある。日本では若者の2人に1人が不安定な非正規雇用にあり、15~34歳人口に占めるフリーター割合も高い。
だが、他国も日本と同様に若者を取り巻く状況は厳しい。なぜ、日本の若者は将来に明るい展望を持てないのか。その理由として、若者の自己肯定感の低さが挙げられる。「自分自身に満足している」という割合が他国は7割を超すのに対して日本は5割以下。
白書の分析では、家族関係、学校や職場生活が充実し、満足している若者ほど、自己肯定感が高い傾向にあるという。日本は家族との充実感、友人との充実感、学校や職場への満足度、いずれも他国と比べて低い。
若者の後ろ向きな性向は、家族関係、人と人のつながりの脆弱さから来ているようだ。