晩婚化と高齢出産が進行 東京では妻の初婚30歳超
厚生労働省が今月発表した昨年1年間の人口動態統計によると、婚姻件数は戦後最少の66万594組にとどまった。
平均初婚年齢は夫が30.9歳、妻が29.3歳となり、少子化の要因と言われる「晩婚化」がさらに進行した。この20年の間に、夫は2.5歳、妻は3.2歳上昇。最も高い東京都では夫32.2歳、妻30.4歳と、妻も30歳を超えている。
それと共に、第一子出生時の母親の平均年齢も30.4歳に上昇。高齢出産も進んでいる。
合計特殊出生率は1.43で、前年より改善したが、40歳前後の女性の出産が増えたことによる、一時的な現象と見られている。
政府は50年後に人口1億人を保持するため、第3子以降に重点的に支援することなどを打ち出している。ただ、晩婚化と高齢出産の傾向が続けば、第2子、第3子の増加はあまり望めないことになる。
理想の子供数について「2人」という国民が最も多い。それを実現するには、若者が結婚できるような経済政策だけではなく、政府が検討していた「女性手帳」のような形で、早い段階での結婚や子育ての意義を啓蒙することが重要になってくる。