激減するボーイスカウト活動そのものが難しく
団塊世代が子供の頃、ボーイスカウトはあこがれの存在だった。ところがいま、子供数の減少幅を上回るペースでボーイスカウトの会員数が減っている。
連盟のまとめでは、平成10年会員15万4292人が同23年は8万4554人に激減。昭和58年ピーク時の36%という落ち込み方で、活動そのものが難しくなっている。一方、地域密着の子ども会も事情は同じ。加入者数は平成14年の434万人から、同22年には343万人に減少。毎年約10万人単位で減っている。
平成14年に完全5日制導入当時、自然体験やボランティア活動する機会を増やし、豊かな人間性を育くむことが期待された。だが、子供の体験活動は広がりを見せなかった。いろいろな意味で、受け皿がなかった。
青少年の体験活動の低迷ぶりは施設数にも表れている。国立・公立青少年教育施設の数は、平成14年746あった施設が、同23年471に激減した。
子供の頃、自然や地域の大人たちとの触れ合いが多いほど、意欲・関心、自尊感情、人間関係能力が高くなる傾向にある。
これからの社会、こういう資質はますます求められる。そう考えると、ボーイスカウトや子ども会が存続する意義は大きい。