不足する特別支援学級 専門教員の養成を急げ
学校基本調査によると、普通学級が減少する中、特別支援学校や特別支援学級は増えている。特別支援学校は平成25年度1026校(前年度比21校増)、特別支援学級は最多の34133学級で、10年前の約1.6倍に上る。
平成19年度から自閉症や学習障害なども「通級」の対象となったことが背景にある。さらに発達障害への理解や認識が進み、特別支援教育を受ける人が多くなったことも大きい。
発達障害などで通級する児童生徒はこの10年で約2倍超、7万人を超す。特別支援学級は1学級6~8人の少人数編成のため、急増する発達障害に教室や教員の数が追い付かない状況が続いている。特に首都圏では深刻だ。
発達障害がなぜ増えるのか。諸説あるが、医学的に明らかになっていない。ただ専門家の指導の下、一人ひとりに適切な対応、教育をすることで潜在的な高い能力を伸ばすことができることも分かってきた。
日本は発達障害への社会全体の理解や支援体制は遅れている。はやい段階で適切な指導、教育を受けさせることが大切で、その意味でも小学期から専門教員による指導体制の整備が急がれる。