高齢者となって定年間近になると、第二の人生という現実が迫ってくる。
このところ雨の日が多い。雨とともに気温も下がり、薄着をしていると肌寒いというよりも冷たい感じがする。油断しているとカゼを引いてしまうほど。一気に秋になったかのようだ。
秋というと虫の声が付き物だが、まだ聞いていない。だが、地方では夜半に聞こえるという。最近、都心から埼玉県に引っ越しをした知人の話だ。
高齢者となって定年間近になると、第二の人生という現実が迫ってくる。老後をどのように過ごすのか。都会に住んでいる人の中には、自然の豊かな田舎暮らしに憧れ、住みやすい地方を探している人も少なくない。
煩わしい会社関係の仕事から解放されて、目の前には自分の趣味や夢のために使うことができる時間が豊富にある。日頃やってみたいと思っていたことが何でもできる。そのための計画を考えている時間が楽しいのである。
しかし都会であろうと地方であろうと、それぞれ長所と短所がある。都会暮らしの場合、隣近所との人間関係はあまりないが、田舎では結構濃密である。田舎は自然が豊かだが、病院やスーパーなど生活に不可欠な施設が十分とは言えない。
老後の生き方は高齢化社会にとって切実な問題だが、年齢は関係ないとばかりに過熱しているのが政治の世界だ。今月には事実上の次期首相選びである自民党総裁選が行われる。誰が総裁になるのか分からないが、誰がなっても厳しい舵(かじ)取りをしなければならないことだけは間違いない。