てんこ盛りのサラダ


地球だより

 イスラエルの人々は、生野菜と果物が大好きだ。食事にはトマトやキュウリなどが入った野菜サラダは欠かせない。

 先月、イスラエル人のグループと一緒にイタリアに行く機会があった。1週間のホテルでの食事は生野菜が非常に少なく、果物に至ってはスイカが1度出されただけだった。帰国した翌日、1人からカラフルなサラダの写真付きで「やっと普通の食事に戻ったわ」とメッセージが携帯に送られてきた。

 英国に旅行に行ったイスラエル人の友人は、ロンドンのホテルで生野菜が出されず、厨房に掛け合ったがトマトとキュウリが一切れずつ配られただけだったとぼやいていた。

 イスラエルで、昼食はサラダだったと聞いて、それだけで足りるのかと思っていたが、その量と中身を見ると納得する。

 カフェやレストランのメニューにある各種のサラダを注文すれば、1人では到底食べ切れないほどのてんこ盛りで運ばれてくるのだ。

 IT企業で働く友人は、職場に野菜を持参し、自分でサラダを作って食べているという。生野菜だけのシンプルなサラダもあるが、ツナ、たまご、ナッツ類、パスタ、麦や粟(あわ)、ホワイトチーズなど好きな食材を入れ、良質のオリーブオイルとレモンを搾ってモリモリ食べるそうだ。

 イスラエルの人々は、国土の6割が砂漠であるこの土地で、独自の灌漑(かんがい)設備を開発し、野菜と果物の豊富な国を造った。そして、毎日色とりどりの野菜とみずみずしい果物に舌鼓を打つ。

(M)