弱り目に祟り目、政権の浮沈占うワクチン接種


 喜寿を過ぎた今も、時折、魘(うな)されることがある。実家近くの低空から怪鳥のような米軍戦闘機に機銃掃射を受ける夢である。せいぜい1、2歳の記憶である。今となっては夢か現(うつつ)かさえ定かではない。

 物心ついてからの記憶は、接収されていた自宅に住んでいた親切な、日系2世の進駐軍兵士だった。ジープに乗せてくれチョコレートをくれた。カラーフィルムに残された幼い映像だった。この若い兵士は朝鮮動乱(1950~53年)に出征し、すぐ戦死した。オンリーさん(同棲する日本人女性)もいつの間にか姿を消した。


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