闇パーティー収まる気配なしーフランスから


地球だより

 コロナ感染状況に改善が見られない。フランス政府は今年に入り2月上旬までの1日の新規感染者数が2万人前後で推移し、悪化はしていないものの改善もしていないとの認識を示している。

 そんな中、夜間外出禁止措置が導入された昨年12月15日以降、1カ月半の間に違法な闇パーティーが約190件行われ、そのうち177件で関係者が検挙された。最も規模が大きかったのは、仏西部ブルターニュ地方レンヌで大みそかの夜から元日にかけて行われた約2500人規模の音楽パーティーだった。

 レンヌは学園都市として知られ、若者が多く住んでいる。使われなくなった倉庫でダンスパーティーを強行した情報は、夜間外出が禁止されている時間帯だったこともあり、警察当局にも入り、主催者や参加者らが逮捕された。

 しかし、主催者の一人は「昨年11月には準備を始め、募集したら、想像をはるかに超える参加希望者があった」「まったく後悔はしていない」と地元メディアに語った。このコメントに批判と同情の両面の意見がSNS上で行き交った。

 闇パーティーは、3月中旬からのロックダウン(都市封鎖)でも何回か起きた。10月下旬から始まった2度目のロックダウン中にもパリ東部バンセンヌ公園などで夜中にパーティーが行われ、摘発されている。

 政府は、症状の軽い若者が高齢者などの弱者にウイルスを広めることを懸念し、行動自粛を呼び掛けている。しかし、危機感のない若者は増える一方のように見える。

(A)