コロナとペスト 不気味な類似


イタリア南部ナポリに掲げられた「恐れず一緒に」と新型コロナウイルス対策を訴える看板(昨年3月23日、AFP時事)

 「黒死病」とも呼ばれるペストの大感染が欧州で最初に生じたのは1347年、イタリアのシチリアに停泊していたジェノバのガレー船でだった。船はその前にはウクライナのクリミア半島の黒海沿岸の港湾都市カッファ(現在のフェオドシヤ)に停泊していた。そこはジェノバの貿易業者の拠点だった。「ペストが発生した時、そこに住んでいた異邦人、クリミア・タタール人の仕業だといわれ、シチリアではメッシーナ市民がぺストを運んできたといわれた。人は想定外の悪いことが起きると、その原因を外に探そうとするものだ。欧州ではフランスやドイツでペストの疫病をユダヤ人の仕業としてユダヤ人狩りが多く発生した」という。


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