党大会控え後退する第1野党・自由韓国党


韓国紙セゲイルボ

 第1野党の自由韓国党は2月27日の党大会を控えて後退している。代表選の出馬予定者5人が第2回朝米首脳会談と日程が重なるからと党大会延期を求め、受け入れらずに集団ボイコットした。結局、3人の候補者だけが参加する「半党大会」に転落した。

 一部議員が「5・18民主化運動(光州事件)に北朝鮮軍が介入した」という古ぼけた陰謀説を持ち出したのも度が過ぎている。6回の国家機関の調査で事実無根と確認されたことをまた蒸し返したのだ。

 党指導部はこうした退行的な姿勢に手をこまねいているだけだ。党の刷新努力に味噌が付き、中道志向の支持層は背を向けた。支持率も3%下落した。保守から中道へ支持層の外縁を拡張しなければならない時に、むしろ後退しているのだ。

 候補らの党代表争いの様相も見苦しい。来年の総選挙の顔となる指導部を選出する選挙なのに、党のビジョンと政策代案の討論は皆無だ。時代錯誤的な色分け論争と理念的な攻防だけが乱舞している。

 27日に選ばれる新指導部の肩の荷が重い。旧態を清算して支離滅裂になった党を収拾する解決策を提示しなければならない。それができなければ韓国党の未来は期待できず、保守再建も水泡に帰すことになる。

 政治には健全な牽制ができる野党が必要だ。野党が強ければ政府と与党は独走できない。国政のずれも防げる。牽制(けんせい)と均衡は民主主義システムの核心機能だ。野党が自らの役割を果たせなければ野党だけの問題に終わらない。国家にとっても大きな不幸だ。

(元載淵論説委員、2月21日付)

※記事は本紙の編集方針とは別であり、韓国の論調として紹介するものです。