北朝鮮のSLBMと急変事態に備えよ


韓国紙セゲイルボ

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水中から発射されたとみられる潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)を指さす北朝鮮の金正恩第1書記=聯合ニュース提供(EPA=時事)

 9日、北朝鮮は潜水艦発射弾道ミサイル実験に成功したと発表した。安保理対北制裁決議をあざ笑うかのように、写真と共にSLBM発射成功を報じたのだ。
 潜水艦発射核ミサイルは核兵器開発の最終段階である。万一、北朝鮮が核SLBMを持てば、誰も北に対する先制攻撃を考えられなくなり、その自信を土台に北朝鮮はさらに過激で無礼な対外政策を取ることができる。

 北朝鮮の核開発に対して、筆者をはじめとする専門家が何度も警告してきたが、韓国軍は実効的な準備をしてこなかった。予想されたSLBMに軍が出した対策は結局、現在の国防計画と枠組みを動かさずに、核心的な作戦は米国に頼るというものだった。

 こうした状況で別の衝撃が来た。北朝鮮人民武力部長玄永哲(ヒョンヨンチョル)の処刑だ。報道によれば、金正恩(キムジョンウン)国防委員会第1委員長は自身が抜擢(ばってき)した最側近である玄を「不敬だ」という名目で裁判もなしに、数百人の将校が見守る中で、14・5㍉高射機関銃で処刑したという。

 こうした暴政に耐え切れずに起きる内部爆発によって発生する急変事態と、内部爆発を逸(そ)らすために外部危機を誘発する意図的な挑発に対して、韓国は徹底的に備えなければならない。

 特に、北急変事態に備えた「作戦計画5029」による韓米軍当局の緻密な協力体制構築とともに、SLBM発射を防ぐ360度全方向探知・迎撃体系を備えるなど、既存の脅威とSLBMに対応できる武器体系への果敢な転換が必要だ。

(申仁均〈シンインギュン〉自主国防ネットワーク代表、5月15日付)

※記事は本紙の編集方針とは別であり、韓国の論調として紹介するものです。