マッカーサーの日本占領統治を再評価せよ


韓国紙セゲイルボ

 第2次世界大戦に敗れた日本は国土が荒れ果て、深刻な食糧難に陥っていた。多くの餓死者が出ると判断した占領軍最高司令官マッカーサーはトルーマン大統領に大量の食糧支援を迫り、これによって日本は飢餓から抜け出すことができた。

 また、マッカーサーは永続的な食糧確保のためには肥料生産が必要だとし、軍需工場20カ所を肥料工場に転換し、生産品は全量日本のために使うように米政府に要請した。

 マッカーサーの寛大な政策は彼が日本に好意を持っていたからではなかった。むしろ、日本軍との戦闘で何度も死ぬ思いをし、多くの部下を失った。だが、篤(あつ)いキリスト教信者であった彼は聖書の「敵を愛せよ」という教えを忠実に実践した。

 結局マッカーサーの統治は相次いだ戦争で疲弊した日本国民に希望の光をプレゼントした。マッカーサーが帰国する時、多くの日本人は彼との離別を惜しんだ。朝6時にもかかわらず、20万の人波が自発的に道端に出て彼を見送った。

 「良い占領というのはあり得ない」というのが歴史の定説だが、マッカーサーによる日本占領は歴史上類例を見ない成功例として記録される。これは敵国の日本に対して懲罰的占領ではなく、敵を愛して寛容の精神で日本の復興のために最善を尽くしたためだ。

 これまでマッカーサーは左翼からは米帝国主義の手先として、右翼からは国家の主権を無視した「憲法9条」を強要した張本人として非難されてきた。

 日本は敗戦70年を迎え、原点に戻って、日本繁栄の礎を固めたマッカーサーを再評価しなければならないだろう。

(矢ケ崎秀則・鮮文大教授・国際政治学、1月6日付)

※記事は本紙の編集方針とは別であり、韓国の論調として紹介するものです。