韓中FTA妥結は南北統一準備の一環
韓国紙セゲイルボ
韓国と中国の自由貿易協定(FTA)交渉が実質的に妥結した。1992年の韓中国交正常化に次ぐ画期的なことである。
韓国が描いている北東アジア、東アジアの未来はすべての領域内国家が一つの経済圏でくくられるように、地域統合の範囲を広げて水準を高めることだ。
これは政治的関係でも同じで、日米対中国の対立構図が強化される症状が表れているものの、東アジアを平和と協力の地帯にしようとする努力は続けなければならない。韓中FTAが韓国のこのようなビジョンを推進する踏み台となるよう努力しなければならない。
そして、韓中FTAは韓半島の南北関係にも大きな影響を及ぼす。FTAとこれに触発される北東アジア・東アジアの経済協力傾向は北朝鮮の孤立無援状態をより一層明確に浮き彫りにさせ、北朝鮮の選択肢をより一層狭めることになるだろう。
そのため、北朝鮮当局は遠からず改革・開放を行わざるを得ず、域内の地域協力傾向に便乗するか、体制維持が不可能な状態に陥るに任せるか、選択の岐路に立つことになろう。
ドイツが欧州共同体と欧州安保協力機構を通した地域協力でドイツ統一の国際的条件を醸成していったように、韓国も韓中FTAと領域内経済および安保協力を通じて、韓半島統一の国際的環境をつくっていかなければならない。韓中FTA締結は統一準備の一環である。
(鄭璡永〈チョンジニョン〉慶煕大教授・国際学、11月21日付)
※記事は本紙の編集方針とは別であり、韓国の論調として紹介するものです。