公立の廃校10年で5042校、学校統廃合で地域消滅
少子化による児童数の減少と市町村合併による統廃合により、全国の小中高の公立学校は毎年500余りが廃校となっている。11月、文部科学省が公表した調査結果では、平成24年度は過去最多の598校、25年度は482校が廃校になった。
この10年でみると、廃校になった学校は5042校。都道府県別では北海道(597校)が最も多い。「平成の大合併」が始まったのが平成11年。この間、全国の市町村は3200から1700。ほぼ半減した。
日本創生会議の報告によると、地域から子供がいなくなり、小学校までなくなってしまうと、子育て世帯が住めなくなる。そうなると地域消滅のスピードが加速するという。その意味で、学校は地域にとってなくてはならない教育施設である。
近年、地域消滅の危機から、在籍児童がいなくなった休校中の小学校を住民の力で再び復活させようという動きが出てきている。
また都市部から児童を募る山村留学で小学校を存続させようというところもある。
財政上非効率あるいは教育的ではないという理由で、統廃合を進めてきたが、むしろ小さくても地域に小学校があることの方が将来に希望を生む。