トランプ氏 「強力な報告書」公表へ


 トランプ米大統領は3日、新型コロナウイルスが中国湖北省武漢市にある武漢ウイルス研究所から流出した疑惑について「何が起きたか正確に示す非常に強力な報告書を出す予定だ」と表明。内容については「非常に決定的なものになるだろう」と述べ、その証拠に自信を示した。

 トランプ氏は、出演したFOXニュースの番組で「彼らはひどい間違いを犯し、それを認めたくなかった」と指摘。その上で「それを隠そうとした。火事を消そうとしたが、できなかったようなものだ」と述べ、ミスによってウイルスが流出し、中国当局がその隠蔽(いんぺい)を図ったとの見方を示した。

 これに先立ちポンぺオ国務長官は3日、ABCテレビのインタビューで、新型コロナが「武漢の研究室からもたらされたという数多くの証拠がある」と主張した。

 人工的に作られた可能性については、「最高レベルの専門家たちは、それが人工的だとは考えていない。今のところ、それを信じない理由はない」と述べた。

 一方、複数の米メディアによると、国土安全保障省は1日に政府内部で回覧された報告書で、中国政府は1月、新型コロナの深刻さを国際社会に対して故意に隠蔽したと結論付けた。その間、医薬品の輸入を増やし、輸出を減少させることで、備蓄を図ったという。

 ポンぺオ氏は同番組で、こうした疑惑について「基本的に正しい」と指摘。その上で「中国共産党が、何が起きているか世界に知らせないためにあらゆることをしたと確認できる」と批判した。

(ワシントン 山崎洋介)