正恩氏新年構想を推理、制裁と圧力解除に総力
年の瀬を迎え、新年の辞を準備中の金正恩労働党委員長の心中を推理してみよう。
今年はひとまず外交的に半分の成功だった。初の朝米首脳会談、各々3回の朝中および南北首脳会談などは祖父(金日成)も父(金正日)もできなかった未曾有の成果だった。朝米会談は内実はなかったが、広報効果だけは大当たりで、プーチン大統領や安倍晋三首相なども私との会談を提案してきた。
トランプ米大統領との会談よりもさらに決定的な事件は中国の習近平国家主席との3回の首脳会談だ。2012年に権力の座に就いて以来、訪中を模索してきたが、黙殺無返答だった北京が米中対立が深まったことで平壌と手を握ることにしたのは北朝鮮外交の快挙と評価したい。
来年2月頃と予想される第2回朝米首脳会談も既存の立場から大きな変化はない。場所は欧州よりは東南アジアが便利だ。特に関係が円満なベトナムで開催することで推進するよう外務省に指示しておいた。
ワシントンは核の申告・査察・検証を主張するだろうが、1992年(韓半島非核化共同宣言)の経験からみれば、絶対受け入れ不可だ。こちらの提案を一顧だにしない。
平壌の金庫が空になるという報告に対しては、深刻な対策が必要だ。大統領府は南訪問を引き続き要請してくるだろうが、ソウルでは得られるものが多くない。終戦宣言も米国との合意なくしては不可能だ。いくら南の大企業を圧迫しても経済協力は難しい。制裁解除の後でもソウル訪問は遅くない。国内政治が複雑に展開するトランプ大統領をあれこれ説得して制裁と圧力を解除することに総力を注がなければ。とにかく昨年のように新年も侮れない課題を抱えている。
(南成旭(ナムソンウク)高麗大行政大学院長、12月17日付)
※記事は本紙の編集方針とは別であり、韓国の論調として紹介するものです。