支離滅裂状態の保守陣営、墜落の底見えず
韓国紙セゲイルボ
政界で弾劾危機論が広がっている。朴槿恵大統領側の遅延戦略が成功して、憲法裁判所の李貞美(イジョンミ)裁判官が退任する3月13日まで判断を引き伸ばす可能性もあり、裁判官2人が棄却側に立ったという説も飛び交う。
だが実体のない話だ。弾劾を決めるのが「法+政治」という点を知れば、憲法裁がそうすることは難しい。国会議員3分の2以上の同意で弾劾議決したことは、弾劾が法以前の政治問題ということをもの語っているからだ。
当然3月13日以前に判断を出すだろう。弾劾が認容され、国政壟断(ろうだん)が明らかになれば、太極旗派(朴大統領支持派)は自暴自棄の喪失感に陥って彷徨(さまよ)う可能性が低くない。
現在、保守陣営は支離滅裂状態だ。リアルメーターの最近の調査で、文在寅(ムンジェイン)前共に民主党代表と安熙正(アンヒジョン)忠南知事、李在明(イジェミョン)城南市長の支持率を合わせれば57%もなる。黄教安(ファンギョアン)大統領権限代行と安哲秀(アンチョルス)国民の党前代表、正しい政党劉承★(ユスンミン)議員の支持率を合わせても、ようやくその半分にしかならない。結局、次期大統領に文氏の当選が有力だ。
進歩・保守票を40対40と見て残り中道票を多く獲得した側が勝つゲームが大統領選挙だ。保守候補単一化論は大統領選挙戦略では決して悪くない。与党側が単一化に成功すれば、局面を一瞬にして変えることができる。
だが今の保守陣営には夢のような話だ。保守の価値と内部力量を育てるという遠謀深慮がないどころか、保守の墜落はまだ底が見えていない。
(白永喆(ペギョンチョル)論説委員、2月10日付)
★=日へんに文
※記事は本紙の編集方針とは別であり、韓国の論調として紹介するものです。