国家債務の増加率 財政危機の南欧以上


韓国紙セゲイルボ

 今年の大韓民国の国家債務が500兆ウォンを超えると予想されると発表された。金額にも驚くが、今年の国家債務増加が50兆ウォンといい、2年ごとに国家債務が100兆ウォンずつ増えるという話だ。

 韓国の国家債務水準は高くない方だが、2000年以後、年平均増加率が財政危機を体験している南欧国家より高いことが明らかになった。00~12年の年平均国家債務増加率も12・3%で、財政危機の南欧国家より高い。

 どんな組織であれ、途方もない借金をしつつ、それが急速度で増えていれば、組織は立ち行かなくなる。特別な措置を取ってでも、増加する国家債務を抑えなければならない。

 借金を返していくには幾つかの方法がある。まず、金を多く儲(もう)けて返す方法だ。今より多くの金を得れば、同じように暮らしながらも借金を減らせる。韓国政府が力を注いでいる「創造経済」も実は画期的な発明と技術発展で金を儲ける方法を探すということだが、容易なことではない。

 次に、生活をより効率的にし節約する。現在、政府が推進する公企業改革が各種政府活動を効率化しようとする作業の一つだろう。

 だが今、大韓民国が抱いている借金規模と増加速度からみて、政府の効率化だけでは解決できない。結局、政府の支出を減らさなければならないのだ。

 問題は国民が今まで享受してきたことを諦めなければならないという最も重要な事項に対して政府が沈黙していることだ。健康保険と公的年金など社会福祉関連支出は継続して増えるのに比べて、税収条件と対内外景気展望が不確かだ。なのに、むしろ沈黙するどころか福祉予算を増やすと公然と約束している。

 増える国家債務を減らす方法は腰のベルトをきつく締める方法だけだ。しかし、政府と国民はこういう現実を知っていながらも無視している。現実を直視して明白な解決方法を受け入れないならば、大韓民国の借金問題は解決する方法がない。

(韓淳九〈ハンスング〉延世大教授・経済学、1月8日付)