国際貢献とおもてなしの心ーネパールから
地球だより
いろいろ賛否両論もあった東京五輪・パラリンピックの開催について、今なお、観客数をはじめ、まだまだ未確定事項を残しているが、それぞれ、23日から8月8日、8月24日から9月5日の日程で開催される。
さて、2015年にネパールが大地震によって大きな被害を受けたことは周知のことであるが、同じ大地震の被害を受けた神戸市が神戸市社会福祉協議会、こうべ市民福祉振興協会、日本身体障がい者水泳連盟の3団体と連携し、復興支援の一環としてスポーツ分野の支援を17年から継続して実施してきた。
今回の東京パラリンピック出場に向けては、神戸市での事前合宿の受け入れや映像等による遠隔技術指導などを行っている。
以前、このコロナ禍にあって大国はワクチンで国際貢献をと主張したが、神戸市の取り組みのように、被災地の復興という共通のテーマを持って継続支援を行い、共に結果を創出していくプロセスを見ながら意を強くした。人道主義に基づいた善意の国際貢献の一例と言えるのではないだろうか。
ただインドに隣接するネパールでもデルタ株は深刻で、入国検査の追加措置など苦労を増しての大会参加となる見込みだ。
いずれにしても、五輪・パラリンピックを受け入れる側の東京、その他のホスト都市は、感染対策で極めて大変だろうが、日本のおもてなしの心を忘れず、競技を繰り広げる選手自身にも感動と感激を与えることができることを祈りたい。
(T)