家族会前代表の飯塚繁雄さんの「お別れ会」開催


拉致被害者の家族「願いがかなわず無念」、岸田首相も参列

家族会前代表の飯塚繁雄さんの「お別れ会」開催

飯塚繁雄さんの「お別れ会」で、あいさつする飯塚耕一郎さん(右)=12日午後、東京都千代田区

 北朝鮮による拉致被害者田口八重子さん=拉致当時(22)=の兄で、昨年12月18日に83歳で死去した家族会前代表の飯塚繁雄さんの「お別れ会」が12日、東京都内で開催された。拉致被害者の家族や関係者らが参列し、献花して死を悼んだ。

 家族会代表の横田拓也さん(53)は「身を粉にして最前線で闘ってきたが、願いがかなえられず、共に闘った一人として無念でならない。そっと見守ってほしい」と遺影に語り掛けた。

 田口さんの長男で、家族会事務局長の飯塚耕一郎さん(45)は「父が再三言った『諦めない』という言葉を行動に移し、再会できなくなる被害者をこれ以上増やしてはならない」と訴えた。

 岸田文雄首相も参列し、「繁雄さんの遺志を心に刻み、私の手で何としても拉致問題を解決したい。先頭に立ち、一日も早い帰国を実現すべく全力で取り組む」と述べた。