画家の原田泰治さん、悪性リンパ腫のため死去
享年81歳、日本の原風景を多く描く、99年に紺綬褒章
日本の原風景を多く描いた画家の原田泰治(はらだ・たいじ)さんが2日午後11時37分、悪性リンパ腫のため長野県茅野市の病院で死去した。81歳だった。葬儀は近親者で行う。喪主は長女美室(みむろ)さん。
1940年、諏訪市生まれ。63年に武蔵野美術短大商業デザイン科を卒業後、同市内にスタジオを設立。グラフィックデザイナーとして活動する傍ら、少年時代の思い出や自然、四季などを題材に絵画を制作した。素朴なタッチで日本各地の原風景を詩情豊かに描き、独自の世界観を築いた。国内にとどまらず米国やブラジル、メキシコなど海外でも展覧会を開いた。
80年に「わたしの信州」「草ぶえの詩(うた)」で小学館絵画賞を受賞。99年には紺綬褒章を受章した。