東京・調布の深大寺で、春を呼ぶ「だるま市」


「日本三大だるま市」の一つ、僧侶が梵字の「目入れ」行う

東京・調布の深大寺で、春を呼ぶ「だるま市」

深大寺で始まった「厄除元三大師大祭 だるま市」で、だるまに梵字の「目入れ」を行う僧侶=3日、東京・調布

 「日本三大だるま市」の一つで、東京に春を呼ぶといわれる「厄除元三大師大祭(やくよけがんざんだいしたいさい) だるま市」が3日、東京・調布の深大寺で始まった。参道や境内には、露店が立ち並び大勢の参拝客が訪れた。4日まで。

 同寺では、僧侶がだるまに梵(ぼん)字の「目入れ」を行う独特な伝統風習がある。新しいだるまは左目に物事の始まりを表す「阿(ア)」、心願が叶っただるまには右目に物事の成就を意味する「吽(ウン)」の字を入れる。参拝者は購入しただるまを手に境内の外まで長蛇の列を作った。

 友人と訪れたカナダ人のアリエル・ジャンゼンさんは購入しただるまにウクライナ問題などが解決するよう「世界平和」の願いを込めたという。広報担当者によると、例年は二日間で約10万人でにぎわうが、新型コロナウイルスの影響により3割ほど減少する見込み。きらびやかな袈裟(けさ)をまとった高僧が練り歩く、平安絵巻さながらの「お練り行事」は中止となった。