団体追い抜き、涙の銀に拍手「頑張った」
高木姉妹の地元・北海道幕別町で、「前を向いてほしい」
北京五輪で連覇が期待されたスピードスケート女子団体追い抜きに出場した高木菜那選手(29)、妹の美帆選手(27)の地元、北海道幕別町では15日、オンラインでのパブリックビューイング(PV)が行われた。菜那選手は終盤の思わぬ転倒に頬を涙でぬらしたが、銀メダル獲得には「頑張った、頑張った」と惜しみない拍手が送られた。
PVは町民有志が企画。参加者は公募され、群馬県や岡山県から来たという人も。予選で五輪新記録をマークした高木姉妹ら3選手が序盤からリードする展開に「よーし」「行け、行け」と声援が飛ぶ。しかし、最終コーナーで菜那選手が転倒。一瞬の沈黙の後、「あーっ」と頭を抱え込む姿も見られた。それでも、菜那選手が遅れてゴールすると、拍手が湧いた。
美帆選手の同級生、関井翔太さんは「残念だけど銀メダルはすごい。(美帆選手は)1000メートルがラスト。全力を尽くしてくれればいい結果は出る」と力を込めた。北海道帯広南商業高校スケート部で高木姉妹を指導した東出俊一さん(65)も「非常に残念だが、よくやった。褒めてあげたい。美帆は次に何が何でも金を取るので応援して」と語った。
幕別町スケート協会の柿崎俊男会長(76)は「バランスが崩れたようだった。けがをしていないことを祈る」と気遣った。菜那選手も平昌五輪から採用され、初代女王となったマススタートを控えており、「まだ大会は続く。とにかく前を向いてほしい」と2人にエールを送った。