自衛隊大規模接種、東京会場が運営再開


ワクチン3回目接種を後押し、大阪会場は2月7日から

自衛隊大規模接種、東京会場が運営再開

自衛隊の新型コロナウイルスワクチン大規模接種会場。左はワクチン接種を受けに訪れた男性=31日午前、東京都千代田区(代表撮影)

 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、自衛隊のワクチン大規模接種が31日、東京会場の大手町合同庁舎3号館(東京都千代田区)で運営を再開した。大阪会場は2月7日から。ワクチンの3回目接種に向けた自治体の動きを後押しするのが狙い。両会場で合計最大1日3120人に接種し、7月末までの運営を予定する。

 接種は午前8時すぎにスタート。前回から6カ月以上たっていれば年齢制限はなく、幅広い年齢層が、自衛隊の医官の問診を受けた後、スムーズに接種を受けた。

 東京都調布市の会社員池端大輔さん(44)は「地元はまだ高齢者しか始まっておらず、妻や子供に感染させないために早く打ちたかった」と接種を終え笑顔を見せた。板橋区の無職女性(72)は「娘が少しでも早くと予約を取ってくれた。異常な感染状況で、高齢者が不安を減らすにはワクチンくらいしかない」と険しい表情で話した。

 31日は予約した720人に接種。同日午後6時からは1日当たり2160人に枠を増やす2月7~13日の予約を受け付け、約15分で埋まった。

 東京会場では昨年、同じ建物で1日1万人に接種したが、今回はエレベーターの老朽化で上層階が使えず、1階と屋外のプレハブを使う形で規模を縮小した。

 3回目接種を受ける全国の18歳以上のみが対象で、ワクチンは米モデルナ製を使用。接種や予約には自治体発行の接種券が必要で、枠に空きがあっても当日接種はできない。自衛隊は昨年5月に大規模接種センターを東京、大阪に開き、延べ約196万回の接種を実施。11月末で運営を終えたが、オミクロン株の感染対策で、3回目接種を推進するため再開を決めた。