秋田の伝統行事・三吉梵天祭、今年も静かに開催


太平山三吉神社総本宮で、五穀豊穣など祈願し梵天を奉納

秋田の伝統行事・三吉梵天祭、今年も静かに開催

秋田市広面の太平山三吉神社総本宮で行われた三吉梵天祭=17日

 江戸時代から続いている伝統行事の三吉梵天祭(みよしぼんてんさい)が秋田市広面(ひろおもて)の太平山三吉神社総本宮で17日行われた。色とりどりの布や紙で飾った長さ約3メートルの梵天を各町内や企業、保育園など約35団体が五穀豊穣(ほうじょう)や家内安全、産業発展などを祈願し奉納した。

 例年であれば、ほら貝を鳴らし「三吉節」を高らかに歌い、ジョヤサジョヤサの掛け声をかけて勢いよく奉納するが、コロナ禍のため昨年に続いて境内を閉鎖し一般の人は入れない状態での静かな祭りとなった。

 最後の方に奉納した保育園児たちは神主からお祓(はら)いを受けて参拝し願い事を祈った。梵天はほかの団体とともに、奥宮が鎮座する霊峰太平山を仰ぐ神社境内東側に飾られた。参拝所では、盛岡から実家の秋田市に5人家族で帰省した母親が「家族が今年一年元気でありますように」と手を合わせていた。