「予約ほぼゼロ」沖縄の飲食店から嘆きの声


まん延防止等重点措置適用へ、成人式も自治体対応苦慮

「予約ほぼゼロ」沖縄の飲食店から嘆きの声

新型コロナウイルスの感染者が急増している沖縄県の那覇市にある繁華街「国際通り」=6日午後

 沖縄県で6日、過去最多となる981人の新型コロナウイルス新規感染者が確認された。まん延防止等重点措置の適用を政府に要請することも決まり、飲食店からは「客が戻ってきたのに」と悲鳴が上がった。成人式を間近に控える自治体も対応に苦慮している。

 那覇市の繁華街「国際通り」近くに店を構える居酒屋の男性店長は「何て言っていいか分からない。ここ数日で予約キャンセルの電話が殺到し、今はほぼゼロ。せっかくお客さんが戻ってきたのに」と声を落とした。

 米軍関係者の陽性が続出した県中部のキャンプ・ハンセン前には歓楽街「新開地」が広がる。約70店が加盟する金武町社交飲食業組合の大道智組合長(66)は「営業している店は半数ぐらいだが、時短営業になればおそらく休業するでしょう」と明かす。基地から感染が広がったとの見方には「外国人から広がっているのは間違いないが、町の発展のためには協力しないといけない」と複雑な心境をのぞかせた。

 9日に成人式を控える那覇市。新成人は約3300人おり、17校ある中学校単位で各実行委員会が式典の準備を進めている。市の担当者は「例年だと新成人の6割が式典に出席するが、一堂に会することはない」とし、開催可否は「調整中」と話すにとどめた。