自宅に「京アニ」事件記事、手口模倣か
大阪ビル火災、谷本容疑者の自宅から発見、死亡25人に
大阪市北区の雑居ビルで起きた放火殺人事件で、火元のクリニックの患者、谷本盛雄容疑者(61)が住んでいたとされる住宅から、2019年に36人が亡くなった「京都アニメーション」放火殺人事件などに関する新聞記事が見つかったことが21日、捜査関係者への取材で分かった。
自宅から「消火栓を塗る」などと書かれたメモが押収されていたことも判明。大阪府警天満署捜査本部は、谷本容疑者が京アニ事件などに関心を寄せ、ガソリンを使う手口を模倣した疑いもあるとみて調べている。
府警は同日、新たに20代とみられる女性1人の死亡が確認されたと発表した。死者は計25人となった。
捜査関係者によると、谷本容疑者が住んでいたとみられる3階建て住宅(同市西淀川区)では、ビル火災の30分前にぼやが発生し、ガソリンが燃えた成分が検出された。火元の近くから京アニ事件の発生から2年を報じる今年7月の新聞記事や、3月に徳島市でアイドルグループのライブ会場が狙われた放火事件などの記事が見つかった。「消火栓を塗る」「放火殺人」などと書かれたメモも発見された。
谷本容疑者は最近この住宅に引っ越しており、記事を持参したとみられる。府警は同容疑者が放火事件に対して極めて強い関心を示していたとみている。
京アニ事件では、殺人などの罪で起訴された青葉真司被告(43)がガソリンをまいて放火したとされる。谷本容疑者は11月下旬、住宅近くのガソリンスタンドでガソリンを10リットル購入したことが確認されている。