ロッテ佐々木朗希、同学年の宮城大弥に投げ勝つ
オリックスに6回無失点の好投、チームにマジック9を灯す
ロッテの佐々木朗は静かに闘志を燃やしていた。「個人としてもチームとしても負けられない」。重要な一戦であることを十分に自覚したマウンドで8月28日以来の3勝目を手にし、チームにマジック9をともした。
緊張からか、立ち上がりは球が上ずった。3点の援護を受けた後の一回は、2死から連打を許しながらも無失点で切り抜けた。追加点をもらった二回以降は「点差もあったので思い切って投げられた」。要所では最速158キロの直球で押し込んで6回無失点。大一番でもしっかりと役割を果たし、救援陣につないだ。
初めて中6日で登板。しかも同じ高卒2年目のドラフト1位、宮城との投げ合い。今季12勝を挙げている左腕に対しても「タイミングもあるし、それぞれ違う」と臆さずに自分を貫いた。初の顔合わせで投げ勝ち、「お互いにいい経験。これからにつながる」と納得した。
首位オリックスとの最後の3連戦で2勝1分け。7度目の挑戦でマジックをともした。井口監督は「試合数と変わらないし、意識はしない」と慎重な口ぶりだが、佐々木朗の好投で16年ぶりのリーグ優勝へ、カウントダウンが始まった。