近江克仁、アメフット日本人初のNFLへ挑戦


日本代表主将として活躍、評価テストに招待「あと2歩」

近江克仁、アメフット日本人初のNFLへ挑戦

21年に新設されたヨーロピアンリーグ・オブ・フットボールのライプチヒでプレーする近江克仁(手前)(@mariannw_photography)(時事)

 日本人初の米ナショナル・フットボールリーグ(NFL)入りへ、前進している選手がいる。昨年、日本代表で主将を務めたWRの近江克仁(25)。海外の人材発掘を目的として12日にロンドンで行われる評価テストの国際コンバインに日本人でただ一人、招待された。

 国際コンバインは欧州の選手を中心に44人が参加し、40ヤード走やポジションごとのテストなどを実施。能力が認められれば、米国で3カ月間の国際選手向け育成プログラムに招待される。その中から選ばれた選手がNFLのチームと契約できる。

 大阪市出身の近江は立命大で主将を務め、卒業後は日本社会人XリーグのIBMで活躍。昨年3月には5年ぶりに編成された日本代表で主将を任され、米国の育成リーグ選抜との試合でTDを奪った。今年は欧州で新設されたヨーロピアンリーグ・オブ・フットボール(ELF)に参戦し、ライプチヒ(ドイツ)でプレーした。

 父の影響で競技を始めた小学生の頃からNFLを目指してきた。「今まであと何歩か分からなかったNFLへの道が、はっきりと見えた。あと2歩。子供たちに夢を与えたい」。身体能力で勝る海外選手と一緒に練習や試合を重ねることで、技術や体力に磨きがかかった実感もある。

 北米四大スポーツの中で日本選手が唯一、たどり着いていない最高峰の舞台。「目の前のことに集中する。不可能を可能にしたい」。強い決意を胸に、先駆者となるための挑戦に向かう。(ロンドン時事)