慶応大学の正木智也外野手、魅力は尽きぬ向上心
大学球界屈指の大砲、「変わる勇気」高めの球を徹底対策
今春の東京六大学リーグと全日本大学選手権を制した慶大で、堂々と4番に座る正木智也外野手(21)。即戦力の右の大砲候補は、飽くなき向上心も魅力の一つだ。
神奈川・慶応高から慶大に進み、1年春から出場を重ねた。2年春に初アーチを架けると、今春に4本塁打を放ってリーグ通算10号に乗せた。6月の全日本選手権では、準決勝、決勝でいずれも先制2ランを放ち、最高殊勲選手にも選ばれた。
それでも満足することはなかった。今春、2割5分7厘だった打率を課題とし、夏は高めの球を確実に捉える練習を多く取り入れ、構えた際のグリップの位置を下げるなどしてフォームも微調整。「変わる勇気を持って、夏に取り組むのがテーマだった」
今秋は相手からのマークも厳しくなったが、9月25日の明大戦の一回に高めの球を捉え、あと少しで本塁打という先制の中越え適時三塁打。「春までだったらファウルになっていたと思う。夏の練習の成果が出た」と手応えを口にした。
外野が本職だが、今春はチーム事情もあって一塁を守った。「野球の幅も広がったし、上の世界に行っても、いろんなところに挑戦したい」と意欲を見せる。春秋連覇を狙うリーグ戦の真っただ中で迎えるドラフト会議。実績と自信を胸に、名前が呼ばれるのを待つ。