作曲家のすぎやまこういちさんが死去、90歳


ゲーム「ドラクエ」の音楽や「亜麻色の髪の乙女」で有名

作曲家のすぎやまこういちさんが死去、90歳

作曲家のすぎやまこういちさん

 人気ゲーム「ドラゴンクエスト」シリーズの音楽や「亜麻色の髪の乙女」などのヒット曲で知られる作曲家のすぎやまこういち(本名椙山浩一=すぎやま・こういち)さんが9月30日、敗血症性ショックのため死去した。90歳だった。東京都出身。葬儀は近親者で済ませた。後日、お別れの会を開く予定。

 高校時代から作曲を始め、東京大学卒業後、文化放送を経てフジテレビに入社。ディレクターとして勤務する傍ら作曲活動を続け、1965年に退社してフリーに。

 ザ・タイガースの「花の首飾り」やザ・ピーナッツの「恋のフーガ」、ガロの「学生街の喫茶店」などのヒット曲を生み出した。ヴィレッジ・シンガーズの「亜麻色の髪の乙女」は島谷ひとみさんらにカバーされ、幅広い世代に親しまれた。

 CMやアニメ、映画音楽など多彩なジャンルの楽曲も手掛け、ゲームソフト「ドラゴンクエスト」の音楽は86年の発売以来、シリーズの全楽曲500曲以上を担当した。88年には「交響組曲 ドラゴンクエスト」で日本レコード大賞特別企画賞を受賞。今夏の東京五輪開会式では、選手入場の際にドラクエの「ロトのテーマ」が使用された。

 日本作編曲家協会理事長、日本音楽著作権協会(JASRAC)理事などを歴任。2018年に旭日小綬章を受章、20年に文化功労者に選ばれた。