エンゼルスの大谷、10勝逃すも本塁打王に照準


史上6人目「45本塁打25盗塁」、投手は今季終了が決まる

エンゼルスの大谷、10勝逃すも本塁打王に照準

レンジャーズ戦の6回、二塁盗塁するエンゼルスの大谷=29日、アーリントン(時事)

 米大リーグ、エンゼルスの大谷翔平選手が、今季の残り試合で登板しないことが29日に決まり、1918年のベーブ・ルース以来となる2桁勝利、2桁本塁打は来季以降に持ち越しとなった。逆転での本塁打王に照準を合わせ、打者に専念する。

 ルース以来となる偉業を逃しても、投打の「二刀流」で結果を残し最優秀選手(MVP)の有力候補に挙げられるほどのシーズンを送った事実は動かない。マドン監督は「もう1000回くらい言ったが、大谷は今まで誰もやっていなかったことを成し遂げた」と賛辞を贈った。

 投手では23試合に登板して9勝2敗、防御率3・18。130回3分の1を投げ、156三振を奪った。投手としてのシーズンを終えたことに、マドン監督は「(今季)マウンドで証明することはもう何もない」と語り、こう続けた。「だけど、打つ方では今も追い掛けているものがある。われわれは大谷にそれを成し遂げてほしい」

 大谷はかねて本塁打王を「取りたい」と語っており、タイトルを意識して試合に臨んできた。長く単独トップの座を守ってきたが、9月に入って後退し、48本塁打のペレス(ロイヤルズ)を3本差で追う。残りはわずか4試合だが、大リーグでも屈指のパワーを誇る大谷。日本選手初の快挙の可能性は十分にある。(アーリントン時事)