アイヌの伝統儀式、サケを迎えて自然に感謝


札幌市を流れる豊平川の河川敷で「アシリチェプノミ」

アイヌの伝統儀式、サケを迎えて自然に感謝

感謝の祈りを捧げるアイヌら=12日、札幌市中央区

 札幌市を流れる豊平川の河川敷でこのほど、川に戻ってきたサケを迎えるアイヌ民族の伝統儀式「アシリチェプノミ」が行われた。伝統衣装を身に付けた参列者はサケを祭壇に供え、神々や自然に感謝の祈りをささげた。

 儀式は明治時代以降、サケの禁漁に伴い消滅していたが、1982年に復活。新型コロナウイルスの感染状況を踏まえ、今年は参列者を約50人に絞って行われた。

 実行委員会の島崎直美事務局長は「儀式はアイヌの生きる力になる。サケを通して、文化への理解を深めたい」と語った。