漫画家のさいとう・たかをさんが死去、84歳


膵臓がんのため、劇画「ゴルゴ13」はギネス世界記録に

漫画家のさいとう・たかをさんが死去、84歳

旭日小綬章を受け、喜びを語る漫画家のさいとう・たかをさん=2010年4月

 

漫画家のさいとう・たかをさんが死去、84歳

「ゴルゴ13」単行本201巻の表紙(©さいとう・たかを/さいとう・プロダクション/リイド社

 
 
 劇画「ゴルゴ13」で知られる漫画家のさいとう・たかを(本名斉藤隆夫=さいとう・たかお)さんが24日午前10時42分、膵臓(すいぞう)がんのため東京都内で死去した。84歳だった。和歌山市出身。葬儀は近親者で済ませた。後日、お別れの会を開く予定。

 1955年、理髪師をしながら描いた「空気男爵」でデビュー。大阪で貸本向け漫画誌などで活躍した後、拠点を東京に移し、スタッフの分業制を取り入れた「さいとう・プロダクション」を設立。国籍不明のA級スナイパー、デューク東郷の活躍を描いた「ゴルゴ13」は、68年に連載が始まった。

 同作は昨年、コロナ禍の影響で約1カ月半中断した以外は休みなく連載が続く長寿作品で、故人の遺志に基づき、今後も同プロダクションや脚本スタッフが協力し、連載を継続する予定。今年7月には単行本201巻が発売され、「最も発行巻数が多い単一漫画シリーズ」としてギネス世界記録に認定された。

 他の作品に「鬼平犯科帳」「仕掛人 藤枝梅安」など。2003年に紫綬褒章、10年に旭日小綬章を受章。