柔道男子監督に鈴木桂治氏、井上体制を「深堀り」


コロナ禍の難しい状況の船出も、究極の成果を目指して

柔道男子監督に鈴木桂治氏、井上体制を「深堀り」

柔道日本男子の次期監督に決まり、ポーズをつくる鈴木桂治氏=28日、東京都文京区

 東京五輪で5階級を制覇した柔道日本男子。任期満了により9月限りで退任する井上監督から、鈴木氏がバトンを引き継ぐ。

 現役時代は全日本選手権などで火花を散らしてきた2人。鈴木氏は五輪2大会で重量級コーチとして井上監督を支えた。次は監督と強化副委員長に立場を変え、金メダリストが共闘する。

 金野強化委員長は鈴木氏の選任理由を「大変厳しい重量級で、選手の力を十分に発揮させてくれた」と説明した。鈴木氏は監督就任に当たり、「大きな改革をする考えはない。今まで培ってきたものをさらに深掘りしていく」。井上体制の手法を継承した上で、睡眠を含めた体調管理に一層気を配っていく考えを示した。

 コロナ禍で国際大会への派遣が減り、選手強化が滞る中、パリまで3年。難しい状況での船出にも、新監督は「個人戦の七つと、団体戦での金メダルが目標」。究極の成果を目指してかじを取る。