苦労の多い女性研究者を「キュリー賞」で応援


科技機構とポーランド大使館が創設、来年5月に発表

苦労の多い女性研究者を「キュリー賞」で応援

科学技術振興機構とポーランド大使館が創設した「羽ばたく女性研究者賞(キュリー賞)」のちらし(科学技術振興機構提供)

 科学技術振興機構とポーランド大使館は、同国出身のキュリー博士の名を冠した「羽ばたく女性研究者賞(マリア・スクウォドフスカ・キュリー賞)」を創設した。第1回は10月1日から12月13日まで自薦か他薦で募集し、最優秀賞(賞金50万円)1人、奨励賞(同25万円)2人を選定。来年5月に発表し、表彰式を行う。

 応募資格は日本国籍の女性で、来年4月1日時点で大学院生(博士後期課程)か博士号取得後約5年以内に相当する研究者。選考委員長は米エール大の岩崎明子教授(免疫学)が務める。

 キュリー博士は30代前半でポロニウムとラジウムを発見し、ノーベル物理学賞と化学賞を受賞した。科技機構の浜口道成理事長(元名古屋大学長)は「研究者にとって30代前半は一番大事な時期だが、女性の場合は(出産、育児などで)研究を継続できるか厳しく、苦労されている。この賞で励ましていきたい」と話している。